夏の最中に思い出す、秋の気配が好きだ。眩しくて仕方のない暑さの輝きの中に、一筋刺す、木枯らしの声に、私は思わず気を取られてしまう。街中で、過去の恋人の、懐かしい香りに出会った時のように。ふとした時に思い出す、故郷のパノラマのように。それは、過去といまの私を行き来する。私が私であるために、必要なもの。

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